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定番?斬新?黒いランドセル

定番?斬新?黒いランドセル

ランドセルを小学校の鞄としたのは東京の私立の学習院でした。皇族の皆さまがお通いになることで有名な学校です。明治の初め、馬車や人力車での登校が禁止され、徒歩通学になった際、背中に背負えて手が自由になる鞄ということで、当時の西洋式軍隊が使っていた背嚢(はいのう)を真似たものを持たせたのが始まりだそうです。その後、後の大正天皇である皇太子が学習院に入学する際に、時の内閣総理大臣であった伊藤博文が特注で箱型のランドセルを作り献上したのが、学習院型のランドセルのはじまりと言われており、これが今のランドセルの原型となりました。
学習院のランドセルといえば、黒い革のランドセル。黒はシックで落ち着きがあり、流行り廃りがなく長く使えるイメージです。
大峽製鞄(おおばせいほう)という鞄メーカーの老舗があります。革製品の本場フランスのデザイナーをはじめとした各界著名人からも愛される鞄メーカーで、代々皇室の薬箱を製造していることでも有名です。この大峡製の学習院型の黒ランドセルは皇室でも使われており、今の皇太子さまが子どもの頃お使いになり、そのお嬢様である愛子さまも小学生の時使われていました。大峡のランドセルは、その他都内の有名私立小学校で採用されています。

このように黒のランドセルというと、昔からある定番の色という感じです。最近はカラフルなランドセルが増えてきており、子ども達は黒や赤だけでなく、水色やピンク、茶色や黄土色など、好みに合わせて選ぶようになりました。それでもやはり男の子の人気NO.1は黒だそうです。汚れても目立ちにくく、外を走り回る元気な男の子にぴったりのイメージです。ただ、昔と違うのは、黒一色ではなくちょっと凝っているところ。縫い目(ステッチ)の糸の色を青にしたり、赤にして、黒×青、黒×赤でちょっとしたアクセントをつけると、ただの黒のランドセルよりもお洒落に見えて斬新ですね。
女の子向けの黒いランドセルもあるようです。もちろんこちらも黒一色ではなくて、ピンク、ホワイト、赤といったステッチにしたり、刺繍を入れたり女の子らしいデザインです。私立の小学校が女の子でも黒のランドセルが多いことから、黒いランドセルで良家の子女らしい雰囲気をイメージしているのかもしれません。

さて、日本のランドセル、最近は旅行で日本にやって来る外国の方たちにも人気というのをご存じでしょうか?中国や台湾などの方が、おそらくは自分の子どものお土産にとランドセルを買って帰っているようなのですが、他の国の方たちにも人気になり、最近は空港でもランドセルが買えたりするそうなのです。中には、定番の黒や赤のランドセルを背負う外国人(大人です)の写真が、SNSで紹介されるようになったり、使用者は子どもだけでなく広がっているようです。
元々海外で、日本のアニメが人気で、そのアニメの中で日本の小学生がランドセルを背負うことが知られ、日本に来たらお土産にランドセルを買おうということになったのだと思います。

このランドセル人気が逆輸入されて、日本人(大人)もランドセルのようなリュックを背負うのが流行って来ているようです。そのブームに答えるように、日本のランドセルメーカーが大人向けのランドセル型バッグを制作するようになったのでご紹介しましょう。
土屋鞄製作所は手作りランドセルの工房から始まって50年、今は大人向けのレザー製品も販売しているメーカーです。使いやすく長く使うほどに手になじみ革の風合いが素晴らしいと、人気の鞄工房になりました。足立区の本社工房以外にも軽井沢に工房を作り、白金、自由が丘、丸の内など都内の店舗の他、福岡、神戸、京都、名古屋、横浜などにも店があります。毎年、ランドセルの予約は早々に完売してしまう人気店ですが、ここが「OTONA RANDSEL」として定番の黒とブラウンの2色展開で大人のためのランドセルのようなバッグを発売するそうです。長年子ども向けに軽くて丈夫なランドセルを作ってきたメーカーですので、きっと大人のランドセルも使い勝手の良い素敵なものになるでしょうね。

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